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ごあいさつ

16世紀、ポルトガル人宣教師達により伝えられた
“パォン デ ロー”は、日本で “カステラ”に成長しました。
成長したカステラをポルトガルに里帰りさせたいと、
長崎でカステラ作りを学び、ポルトガルのリスボンに
『Castella do Paulo 菓子店』を開店いたしました。

ポルトガルの皆様に日本のカステラを喜んでいただけるようになり
“今度は日本の皆様に卵黄をたっぷりと使った、
素朴で温かなポルトガルのお菓子を食べていただけたら…”
そんな思いが沸々と湧き上がってまいりました。

そんな折、ご縁をいただき“北野天満宮”大鳥居横に建つ、
元造り酒屋の蔵と出遭えることができました。
そうだ、ここを懐かしくて温かいポルトガルの香りでいっぱいに…

ポルトガルの伝統菓子と、もちろんカステラも…
ご賞味いただければどんなに嬉しいことでしょう。
お客様のご来店を心よりお待ちしております。

−2015年4月オープン−

パウロ ドゥアルテ & トモコ ドゥアルテ

LisbonとKyotoの風景

コクと旨みのある甘さと
深い味わいのカステラ

長崎の松翁軒で修行させていただいて“一流とは何なのか”を学ばせてもらったことが、パウロ ドゥアルテのカステラ作りのベースになっています。こだわって、こだわって、こだわり続けることこそが最高のカステラを作りだす源になると思います。ポルトガルに戻りカステラを焼き始めて気付いたことは、素材の質も気候も違う場所でのカステラ作りは習ったことを繰り返すだけでは本物の魂の入ったカステラは焼けないということでした。

厳選した良い素材を使うことはもちろんですが、熟練した技能が必要です。パウロのカステラは泡切りに細心の注意を払い作業をすすめていくので、きめが細かく弾力性があるカステラとなります。ここ日本では、コクと旨みのあるカステラに南蛮人魂と京都の素材を加えて、新しい『Castella do Paulo』のカステラを1枚1枚焼いていきます。

カステラの生地に粉を合わせて混ぜ合わせるとき、呼吸を整えてリズムよく作業をすすめます。窯に入れてからの《泡きり》の作業に慣れることはありません。毎回緊張しながら生地を木べらで上下左右に動かします。この手の動きがカステラの出来に大きく影響します。

パォンデローも泡立った卵と砂糖に粉を合わせるときは手を広げて、指と指の間で混ざり具合を感じながら生地の状態をみます。カステラとパォンデロー作りにおいて、手と指はとても大切な道具でもあるのです。機械では作りだせない飽きのこない味わいと魂を菓子に吹き込んでくれます。

クリックすると大きな写真がご覧いただけます

『Castella do Paulo』の歩み/ History

『Castella do Paulo』の歩み/
History

日本のカステラをポルトガルへ…

1996年 リスボン郊外セイシャール市に菓子工房オープン。
外国人として初めて長崎カステラ製造技術を習得し
“カステラの里帰り”を目標にポルトガル初のカステラ工房のスタートを切る。
2000年 カフェ『Castella do Paulo』をオープン。
2003年 ティーサロン『Castella do Paulo』をリスボンのバイシャ地区にオープン。
2010年 カステラをポルトガル人に作れるようにとカステラ作りのDVDを製作。
無料で配布。
2011年 震災チャリティー「がんばれ日本!」をフォス宮にて主催
2014年 日本店立ち上げのためリスボン店を閉店

そして京都へ…

2015年 『Castella do Paulo ポルトガル菓子店』
京都・北野天満宮大鳥居横に建つ、元造り酒屋の蔵にオープン

リスボン店の前を走る路面電車

パウロ ドゥアルテ Paulo Duarte

オーナーパティシェ
リスボン出身 12歳から菓子の道を歩み、長崎 松翁軒(創業1681年)10代目店主・山口貞一郎氏の厚い好意と善意のもと、外国人として初めて日本のカステラ作りを学ぶ。
ポルトガルの温かみを感じて頂けるようなポルトガル菓子を作りたいと思っております。

店主ごあいさつはこちら

トモコ ドゥアルテ Tomoko Duarte

お客様担当/ポルトガル菓子研究家
京都市出身 長崎へ旅をした大学時代、カステラを頬張りながら「今のポルトガルのお菓子や食べ物って?」ふと浮かんだ疑問に導かれ、ポルトガル人の夫パウロと共に、ときには単独で30年間ポルトガル菓子を追い求めています。著書にポルトガル中を歩き回り取材した、「ポルトガルのお菓子工房」(SEISEI MOOK 現在絶版)がある。

かすてらボンボン日記はこちら


  1 comment for “カステラ ド パウロ物語

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